T君&Fちゃん(B.型取りテンペラ画オブジェ)ペット絵画オーダーメイド

可愛いウサギさん2羽、T君、Fちゃんからオーダーをいただきました。
たろう君2
T君↑そしてFちゃん ”ネザーランドドワーフ”という種類、
ぬいぐるみのように愛らしい姿です。
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オーダーのきっかけは

「何かグッズを作りたい、と探していた時に、この時計のオーダーのことを知り
お願いすることにしました」とオーナーのHさま。

今までの時計(やムーブメント無しオブジェ)オーダー例は
それぞれの名前をクリックで飛びます↓
ペットさんオーダーはオーナーさん同士のご紹介からとても多いのですが、
今回はフライヤー(ネット)経由のご注文でした。

渋谷の行きつけの動物病院でオーダーのフライヤーを目にして”ずっと使えるものを、、”
と決めてくださったとのこと、、ありがとうございます^^

お問い合わせから、ラフ案やご要望など、何回かのメールのやりとりを重ね、
制作に入らせていただきました。
イメージを明確にお持ちだったため、大変スムーズでした。


まずは板から

文字盤にあたる絵は、市販のキャンバスや紙ではなく専用板を手作りしたものに描きます。
板の選定、下地の塗布、乾燥、そして研磨ととても手間はかかりますが、その反面、
板なので自由に形を取れるメリットがあります。
平滑な表面なので、キャンバスよりも細かく毛並みを表現できるんですよ。

今回も、デッサンを様々な角度から描いて形や特徴をよ〜く把握、
しっかり頭に入れてから、最終的な形を決めます。輪郭線に沿って板をカットするので
やり直しは不可、、デッサンにはかなり力を入れます。
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こちらはラフ案↓この段階で、仕上がりの大きさやイメージが明確になります。
ラフ案3
可愛いです、、、早くお届けしたい気持ちがムクムクと♫
上のデッサンを専用の板(テンペラ用の下地材を塗布したもの)に
カーボンで転写し、電鋸で丁寧にカット。真ん中の丸はムーブメント用の穴です。
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板カットのやり直しはできないので、毎回ドキドキ!!
輪郭も毛並みを残すところ(ギザギザ状)と、残さないところ(ツルツル)と使い分けを。
オーナーさんに「あっ、うちのこだ!」って思っていただけるように、その一心で。
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真ん中にムーブメント用の穴をあけて、カット終了しました。
2羽を並べても可愛く飾れるように、真正面ではなく”ほんの少し角度をつけて”あります。
並べて飾っても、別々に飾っても可愛さ倍増です^^
転写の色が違うのは、仕上がりの色を考慮して(仕上がりの色が薄いと、濃い線が目立つため)。

いよいよ描画スタート

板→テンペラ用下地の上に、有色下地で明暗をつけたところです。
表面にのせる色と反対の色(捕色)を使うと、色の深みが増します。
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乾燥後、樹脂絵の具→テンペラ絵の具を。
ここから着彩と描写に真剣になりすぎて、途中の写真を撮りそびれました(!)
毛のベースの色をしっかり置いてから、白いテンペラ絵の具で毛並みを描き込みます。
ペットさんの毛の表現にテンペラの細い線がよく合います↓モデルさんにそっくりになるかな?
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乾燥後、また樹脂絵の具をのせ、またテンペラ絵の具で描きおこし。
これらの工程を何回も繰り返すことで、リアリティと色の深みがでます。
絵画作品の油彩テンペラの工程と同じです。
世の中には、イラストも手頃なものが沢山あります。その中で、わざわざ私にオーダーしてくださる方の気持ちに少しでもお応えできたら!と強く思ってます。
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3層塗って、乾かしたところです↓茶系の絵具は、何度も重ねすぎると重くなるので慎重に。
描きながら、オーナーさんが毎日見てる2羽の表情は、どんな感じかしら、、なんて想像したり。
写真を見たときの、第一印象になるべく近くなるように、画像を確認しつつ描き進めます。
IMG_7567のコピー
さらに微調整、目の光を慎重に入れ、髭の太さを直し、コツコツ仕上げていきます。
ムーブメントの針は金属製なので実際の髭より太くて真っ直ぐ、
絵の髭もムーブメントの針と違和感でないように、すこし太めに仕上げてみました↓
そして、ついに、、、文字盤となる絵の部分、完成しました〜♫
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ムーブメント設置から仕上げまで
絵画だとここから額装で完成となりますが、時計なので、ここからムーブメント設置など。
ずっと飽きずに飾っていただける「良いもの」をお届けできたらと
側面と裏面も可能な限りこだわって加工します。

T君、Fちゃんの側面と裏面もリクエストのカラーで、、とっても映えますね♫
日本の家は、石膏ボートの白い壁が多いので、白いモデルさんは、側面をこうした
カラーにするのがオススメです←白い壁に白い絵は、溶け込んでしまうため。
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裏面もしっかり。ムーブメント用の枠と吊った時に安定する木片を固定します
四角の枠内にムーブメントをセット。 一般的な絵画と違い、額やケースに入れずに飾るので、
ホコリがつきにくといいなあ!と探し当てた枠をつけることにしました。
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サインとお名前を入れます。
時計は厳密には精密機械なので、文字盤もムーブメントも丸ごと箱に入れたいところですが、
オブジェとして楽しんでいただくにはそのままがベストではないかと。

なので、お手元にお送りする際に、時計のお取り扱い方法や注意点もお伝えしています^^
万が一、上手く作動しない場合は誠実に対応させていただきますね。
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T君の後ろ姿↑ F子ちゃんの後ろ斜め姿。ムーブメントが作動するか24hかけてチェック中。
時計針が薄い金属で繊細なため、事故防止に電池は抜いた状態でお届けさせていただきますね。

電池をセットする際は、+側から入れて外側に押しつつマイナス側を入れると
スムーズに入ります←電池が落ちないよう、セット口が少し固くなってます
その際、針に触ると曲がってしまうので、↓のように、片手で耳元を抑えながら、
片手で電池を入れると安心です。

壁に吊るす際は、先に壁に固定したフックに、時計裏の茶色い紐をかけます。
これで、よほどのことがない限りは落下の心配はありません。
針が直接触れなければ、小さなイーゼル?に立てて飾っても可愛いかも知れません^^
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余談ですが、髭色が黒のFちゃん、白の針を思い切って黒のラッカースプレーで
染めてみました。わ、ますますFちゃんに似てきました♫

2羽を模様替えに合わせて、揃えて飾ったり、別々に飾ったりお楽しみくださいませ。
並べる場合は、どちらかをお好きな国(?)の時間に変えるのも、バランスが良いかもしれませんね。

では最後に、T君、Fちゃんの完成画像をお披露目させていただきます♫
こちらとなります!!!
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Hさま、こんな感じで、完成いたしました!!!!
オーダーいただいてから、1ヶ月半、、感無量でございます。。

さいごに

オーナーのHさまにご信頼いただいて、とても気持ちよく描かせていただきました。
直接お会いしたことはありませんが、最初のメールから何回かの気持ちの良いやりとりや、
T君とFちゃんの画像を長い時間見ていると、まるでお会いしたことがあるような気持ちになります。
愛されてるペットさんたちは、本当に可愛くて、こちらも暖かい気持ちに、、。

どうもありがとうございました!

お部屋で過ごされる時間が、さらに楽しいものになりますように♫

追伸>嬉しいご感想をオーナーのHさまよりいただきました。

「一言で言うと最高です。想像していた以上に良い意味でリアルで、写真とは違う温かさがあり…

予想を遥かに超える、素敵な物です。

こんなにハイレベルな素晴らしい物にしていただいて本当に嬉しいです。
大事に大事に使わせていただきます。
違う作品としてもまたお願いする事もあると思います。
機会がありましたら、その際はよろしくお願い致します」


絵でこんなに喜んでいただけて、こちらこそ最高の気持ちをいただきました!


Hさま、本当にありがとうございました♫


ところで今まで描かせていただいたモデルさんたちの画像は、

全てアトリエにの壁に貼ってます。


壁を見ると、可愛いモデルさんのキラキラした目でこちらを見ており。

見るたびに「もっと良い絵をお届けしよう!頑張ろうっ♫」

って元気をもらいます。


さあ、次に描かせていただくのは、どんなモデルさんでしょうか?

どうぞお気軽にお問い合わせくださいね。


他のペットのオブジェは狆のKちゃんチワワのソルトちゃんミニチュアダックスのララちゃん


丁寧に時間をかけた贅沢な作品は、目に見えない時間を閉じ込めたもの。
それが飾られた場所の空気を本物にします♫

オーダー絵画、お描きいたします
画家 白川美紀の作品やプロフィールはこちら↓
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イタリアで美術を学んだ画家と、楽しい学びの時間

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