そうです、東山紀之さん主演。あのドラマです。
【CAST】
天樹 悠 ……… 東山 紀之
海老沢 芳樹 … 田辺 誠一
水田 環 ……… 倉科 カナ
野々村 拓海 … 白洲 迅
青山 新 ……… 塚本 高史
片桐 正敏 …… 吉田 鋼太郎
堂本 俊太郎 … 北大路 欣也
【あらすじ】東山紀之演じる天樹 悠を中心とした個性派揃いの刑事たち7人が凶悪犯罪や未解決事件に挑む人気シリーズがシーズン5に突入!円熟味を増し、『刑事7人』の決定版といえる内容で帰ってくると同時に、“水9”の刑事ドラマ枠でロングランシリーズの仲間入りを果たしました。そんな今作では、ついに「専従捜査班」が正式に発足!7人が、時代とともに複雑化、巧妙化する超凶悪犯罪に挑みます。さらにパワーアップした最強の『刑事7人』に、ご期待ください!!*引用 : テレビ朝日様「刑事7人」公式サイトよりお借りしました
美術協力したのは、ドラマ「刑事7人」第5シリーズの”第9話”
9月11日水曜日 21時〜放映。*18日第10話とお知らせした皆様すみません。
肖像権により俳優さんの画像は掲載不可のため、ドラマ概要は
公式サイトより
なぜドラマ「刑事」7人に美術協力することになったのか
ドラマのような展開でいただいた、ドラマの美術協力のお話。
ある日、突然届いた1通のメール。それは「刑事7人」の助監督S様*からでした。
*S様は東映テレビプロダクションの実力者として、刑事ドラマの制作によくお名前が
上がっております。水谷豊さんが主演のドラマ「相棒」の制作にも関わっていらっしゃる方。
ドラマ内で使う絵画、「テンペラ画」を探してらっしゃるとのこと。
テンペラ画ってあまりメジャーな絵画ジャンルでない上に、東山紀之さん主演という
人気ドラマからのお話のギャップ。これは、古典画法を多くの方に知っていただく良い機会だと、
喜んですぐお返事を送りました。まだ暑い7月の終わりでした。
やり取りの中で、テンペラ画、かつ動物や花の絵を探していらっしゃるととのこと。
何点かお問い合わせいただいた中に、今回の美術協力の絵も入っていました。
がその絵はサイズが畳1畳並みとずば抜けて巨大!
そのサイズや(賃借の)条件をお伝えしたら、きっと他の絵を選ばれるかも、、と思い
そちらはあまりお勧めせず小ぶりな他の絵を候補にと、さらにお返事を送る私。
が、助監督S様(以降=S様は)ずっとその絵が気になっていらしたようです。
結局、最初に問い合わせいただいた絵に決定しました。
ドラマの美術協力で大変だったこと
今回スタジオ撮影のために絵をお送りしようと運送業者さんを手配しましたが、折しも繁忙期。
働き方改革の影響もあってか、大きな荷物は業者さんもすぐの引き取りが難しいんです。
宅急便の便利さに慣れてると、その違いにびっくりしますね。
場合によっては「1週間後の引き取りになります」「今回は、お受けできかねます」なんてことも。
規格内=宅急便サイズ(〜160センチ)だと送るのが簡単&便利ですが、
それ以上になると選択肢ががくっと減る。輸送の難易度が一気に高くなります。
でも8月10日の撮影に間に合わせなくては!また確実にスタッフ様にお届けできるようにと、
業者さん5件は電話したでしょうか。。荷物みたいに、ハイ送る、といかないんですね。
絵に保険をかける必要があったり、それなりに信頼できる業者さんを選んだり。
せっかく話がまとまりかけて「うちは法人でないとお取引できません」とか
「着払いだと保険がかけれない」などなど。撮影の日にちは迫ってるし、
焦りと疲れで、夕方には頭がフラフラ、汗びっしょりになりました←今はいい思い出です。
最後は、懇意の業者さんAにノウハウを教えてもらい、仙台ー東京間は別の業者さんB(法人のみ
取り扱いする)を経由するという方法に決定!←結果、その方がスムーズで確実という不思議。
自宅アトリエ>業者さんA>業者さんB←法人のみ取り扱いの為>東京の撮影スタジオ>撮影
撮影後もそのまま逆に返送の予定でしたが、業者さんBの引き取り日がかなり先とわかり、
急遽、業者さんAに相談。運良く「ちょうど東京に仕事があって、撮影スタジオに寄れます!」となり
Aさんがトラックで仙台ー東京間を往復という、離れ業!!
美術協力にあたっての様々な書類作成や、テレビの肖像権などについても、
その道のことはその道のプロにお任せが一番、的確なアドバイスに助けられて
今回のお話が実現できたのだとありがたい気持ちでいっぱいです。
「刑事7人」どのシーンの美術協力か
大きな桜の絵を登場させていただくのですが、この絵をご覧になった刑事7人の監督様が
”インスピレーションが湧いた” ということで、予定にはなかったシーンを
急遽新しく加えていただきました。
まるで舞台のよう、、広い空間に同時進行のいくつもの場面。
各場面をつなぐように、ゆっくりとテンペラ画家の平井が連行される演出。
物悲しくも、忘れられない印象的なシーンですね。
助監督S様から、「こんな感じで撮影終了しました」と放映前にお送りいただいたお宝画像↓
一枚の画像から、すごさが読み取れて「おおっ」と声が出ました。
このアトリエのリアリティ。プロ画家が見ても、これは間違いない。。
私が考えていた「セット」というレベルでなく、まるでリアルに使われているような
現実のようなセット。そのまま使われてもおかしくない、もう、そのまま使える精度の高さなんです。
いや、それ本物より本物っぽい、ともいうべきか。。
!イーゼルはH型の大型のものだし(普通はもっと簡単なイーゼル)
!テーブルの上の絵皿に、筆立て、瓶、、旧式の筆洗器←プロが見るとその型でわかる。
「ちょっと昔の画家のアトリエ」が完全に再現されてます。
!筆入れも、渋めの木製で時代考証すごい。テーブルクロスも”ちょっと使い込んだ風”だ、、
実は、絵と一緒に”今使っているイーゼルも”美術協力できませんか?と言っていただいたのです。
ちらりと映るイーゼルにもリアリティをと、すごいですね、その情熱。
単なる小道具、じゃないんですね。今回やり取りしていただいたS様のメールからも
熱い情熱(と沢山の誠実さ)を感じましたが、毎日怒涛のようにお忙しい中に
大勢の方が全力で1シーンごとに、精度高く作り込んでいらっしゃるのだと知って
驚いたといいますか、まるで私も裏方に参加させていただいたような、そんな気分でした。
こうして丁寧に1シーン1シーン作られて
いるんだ、そこに登場させていただけることが、どれほどありがたいことか。
助監督S様に親切にも「そのシーンの撮影を見学されますか?」と言っていただいたのですが、
残念ながら伺えず、、くうぅぅぅ!!!
後日いただいた写真にはちらりと映る背景にも、大勢のスタッフの方々が写ってらして。
番組に登場する俳優さんの他にも、画面の裏側にその何倍もの方々が
いらっしゃるんだな〜と改めて思ったのでした。
一つの番組というのは、皆様の「作品」なのだと、そこに私の「作品(絵)」を登場
させていただけるとは!!!
ちなみに、絵の登場シーンはストーリーの18分ごろ〜20分、3カットです。
刑事7人に美術協力したのは、テンペラ画
ちなみに今回「(油彩)テンペラ画」ということでお声がけいただいたのですが、
珍しい古典画法の絵ということで探していただいたのを大変ありがたく思います。
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テンペラは、まだ油絵具、画材屋さんがなかった時代、1500年代の画法
(日本だと室町時代〜戦国時代ですね)
誰もが知る巨匠レオナル・ド・ダビンチも用いた、といえばその長い歴史がわかりやすいかと。
生卵を使用した手作り絵の具なんですよ。
ごくごく簡単にまとめました。青字をクリックで、ぜひご一読ください↓
お声がけいただいたS様、そして監督様、、スタッフの皆々様、、
俳優さんはもちろんのこと、話をいただいてから撮影まで、
色々力を貸してくださった皆々様。
本当にどうもありがとうございました!
美術協力のお知らせを兼ねた暑中見舞いを、そしてこの桜の絵「咲いて散って、また咲く」
を使用したホストカードを作成してくださいました。
暑中見舞いに、桜??あれ??と思った方。ぜひ放映をご覧くださいね。
ぜひご覧くださいね。
私も刑事7人は毎回ドキドキしながら見てます。
その素晴らしいドラマに関わらせていただいて、多くの経験を
させていただきました。皆さまのおかげです。
ありがとうございます。
では、毎週ご覧になっている方はもちろん、
9月11日水曜日 21時〜放映。ぜひ、ご視聴ください。
丁寧に時間をかけた贅沢な作品は、目に見えない時間を閉じ込めたもの。
それが飾られた場所の空気を本物にします♫
オーダー絵画、お描きいたします
画家 白川美紀の作品やプロフィールはこちら↓
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