ある日の朝、目玉焼きを食べる。朝食後、同じパックの卵から【テンペラ絵具】を作る。
これって私は日常=違和感ゼロですが、きっと他の方には、なんだ、それっ!ってなるのかも?
面白く感じていただけるかなー思いまして、改めて「油彩テンペラ」についてまとめてみました。
テンペラ画とは?
テンペラ画とは、その名の通り「テンペラ絵の具」を用います。
テンペラ絵の具は、生卵の中身を展色材=のりとして使います。よく殻を使うと思われてますが、
殻ではなく中身、あの食べる部分です。
たべる「全卵」「白身のみ」「黄身のみ」色々ありますが、
生卵の中身を使います。よく殻を使うのって聞かれることも多いのですが、殻ではなく中身、です。
材料は、新鮮な卵、決まった配合の乾性油←この2つがテンペラメディウムになります。
白テンペラの材料は、上記メディウムと、白=チタニウムホワイトの顔料。
テンペラ画の歴史とは
15世紀ヨーロッパから始まった【油彩テンペラ】15世紀といってもピンとこない方も
多いかもしれません。日本だと室町時代〜戦国時代ですね。
大多数の方が「油絵」「洋画」というと”ゴッホ”や”ルノワール”などに代表される
かつて私もそうでしたが、美術の歴史を学んだり、展示に足を運び続けると、実は印象派の前にも長い絵画の歴史があり、その繊細かつ堅牢な画面や、
絵の具のボリュームよりも日本画に共通する輪郭線を強調した、
ある種のストイックさを感じる表現のとりこになりました。
手作りの絵具、手作りの加工した板←キャンバスではなく、
樹脂絵具(ドイツ🇩🇪シュミンケ社のムッシー二を使用)を使用して描いてます
この通り、絵の具だけではなく、描画用の板も手作りするという実に時間と手間のかかる画法です。
現代において、「絵」はすぐかけます。ではあえて、なぜこの【油彩テンペラ】なのか。
確かに手間と時間はすごいのですが、、、
時間の経過を感じさせる、複雑で深い絵肌の魅力がたまりません。
漆は試し書き程度の経験しかありませんが、手間のかかる工程が似ている印象です。
時間の洗礼を経た、アンティーク家具のような、複雑で美しい風合いが
いつもドキドキさせられる、、飽きないのです。
何度読んでも飽きない本のようだとも感じます。
飽きのこない美しさ、魅力がある
それが、20年近くこの画法を続けている大きな理由だと思います。
油彩テンペラ、制作にかける想いはありすぎて、、
真面目でちょっと泥臭いような思いをいうのは無粋だと思っていました。
が、最近「ちゃんと伝えるべきだよ」「言葉でも言わないと伝わらないよ」と
友達に言われて言葉で伝えることにしました。
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丁寧に時間をかけた贅沢な作品は、目に見えない時間を閉じ込めたもの。
それが飾られた場所の空気を本物にします♫
オーダー絵画、お描きいたします
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