2020年で創業100周年の宮城野納豆製造所さまから、絵のオーダーをいただきました。
*こちらの三浦社長さまには【B.型取りテンペラ画オブジェ】コロちゃんとディオちゃんでも
大変お世話になっております。
宮城野納豆製造所さまー建物の歴史ー
宮城野納豆製造所さまの歴史ある建物が、国の”有形文化財指定”となり、全国の
お取引先やお客様に、そのお知らせとお礼を兼ねて
「建物の絵を印刷したポストカードを何枚かセットでお送りされたい」とのご要望でした。
そこで、まず原画となる絵を【C.水彩画】でお描きし、撮影、その後ポストカードに印刷
の流れをとらせていただきました。
こちらは1枚目の”建物全景図”。一見、別々の建物に見えますが、実は増築、改築による
7つの建物が1つになった建物です。真ん中の親子は、地域に愛される宮城野納豆製造所さま
のイメージで描かせていただきました。
この個性的な建物は大変難しく、角度をかえ何回か描きなおし。
その折、絵のリアリティが出るようにと、、その歴史も勉強させていただきました。
建物の特徴と歴史
「製造棟」や「熟成棟」(昭和34年ごろ建築)、ボイラー室(昭和50年ごろ)など7つの
棟からなるこちらの建物。
納豆や納豆菌の「製造棟」は切り妻造りの平屋建て。柱のないトラス構造*により広い空間を確保し、昭和初期の町工場の雰囲気を今に伝えてます。(河北新報オンラインニュースを参照)
*トラス構造とは、三角形を基本単位としてその集合体で構成する骨組み構造、だそうです。
角形がつり合うことで構造部にかかる力に耐えるようになっており
引っ張る力と引っ張られまいとする力が働き、せん断力が発生しません。
天井近くの三角形の部分です。
この構造のおかげで外力に対する抵抗力が高く、軽量でありながら
形が崩れにくいという特性(工場など広い空間には最適な)を持つそうです。
こちらの広い工場の内部をこのように絵にさせていただきました。
下のオレンジの部分は、納豆を炊く回転型納豆製造缶(釜)。
富岡製糸場、あのスカイツリー(こちらは鉄鋼)も同じトラス構造だそうです。
宮城野納豆さまHPの工場についてのページはこちら
室内にトロッコとレールが
初めて拝見した工場は、全体にレールが敷かれており、室内なのに線路、、というのが
印象的で、こちらも絵の題材にさせていただきました。
材料や荷物の運搬用に使う”トロッコ”のレールだそうです。
文化室(ムロ)の前を通るトロッコの絵は、創業100周年をこえて、
どこまでも続く、、そんなイメージでお描きしました。
歴史を感じさせる画像ですね。
三浦社長様とパッケージ
こちらの納豆は日本三大納豆菌(宮城野菌、成瀬菌、高橋菌)の製造所でも
あります。その歴史はこちら
初代社長・三浦二郎さんは、画期的な文化(ムロ)室による新製造法を確立し、
近代納豆の安定供給に貢献。全国納豆組合の理事も務められた方。
そのお孫さんにあたるのが、現在の三浦晴美社長さまです。
その飾らないお人柄で、多くの方に慕われてます。
人物の絵は大変難しく、お描きすることはあまりないのですが、
お話を伺う中で、三浦社長の表情がとても魅力的でふと「赤いパッケージの
背景に三浦社長の絵」のイメージが湧きました。
お見せしたところ、とても喜んでいただけて、嬉しかったです。
懐かしくモダンな赤いパッケージも大好きなんですが、
三浦社長の理念”「変化させないこと」を第一に守り続けて”に
なるほど、、と思いました。通販サイトはコチラ
長い歴史に「絵画」で関わらせていただけて、とても光栄です。
宮城野納豆製造所さま、三浦社長さま、ありがとうございました!!
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