美しきバルール1

この世は【美しいグレー】に満ちている。
最近、絵をかいていてふとそう思った。

教科書の中では、善と悪がきっちり分かれている。
人は正しい行い=白であるよう、教育を受ける。
悪を黒とすると、黒は徹底的に排除すべき存在だ。

でも現実世界はどうだろう?教科書や映画のように、善と悪がきっちり
わかれていることはまずない。
グレー。そう複雑なグレーでこの世界はできている。

真っ白などなく、真っ黒もない。
白っぽいグレーだったり、黒に近いグレーだったりする。
同じグレーも隣り合う色で、濃く見えたり、白く輝いたりする。

そして、その複雑で美しいグレーの階調(バルール)こそが、人生そのものだと気がついた。
その美しいグレーの響きあいが、人生に複雑で深い味わいを添えるのだとも。

この世界は、とてつもなく美しいグレーでできている。

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家でじっと読書することが大好きで、
集団生活が大の苦手だった私は、
小学6年生になると
ガッコウというところに
感じた違和感をごまかしきれなくなって、学校に行かなくなりました。
体調不良ではない理由の学校欠席=ずる休みが珍しかったころ。

 そのまま、中学2年生までほとんど行かず、
いわゆる「ひきこもり」となります。
 困り果てた親が、探してきた矯正施設に入る事に
なりました。
 矯正施設といえば、一昔前は戸塚ヨットスクールが有名ですが、
さすがに体罰があそこまでひどくない、
戸塚ヨットスクールの「山バージョン」 といった
ところでしょうか。
 入所者の、年齢や状況にあわせて、
山梨で集団生活をしながら農業。 
その後は、社会復帰を目指して、
施設内の、掃除会社や植木職人の会社で
働く、というシステムでした。 
私もシステムに乗っ取って、
掃除会社か植木職人の会社で働くことになったの
ですが、たまたま空きがなく、
しばらく待機となりました。
 行き先が決まるまで、
もう一つの、内職の作業場に通う事に。 
そこは、古びたアパートの一室。
中学生のわたしにとっては、賃金をもらう
初めての仕事体験だったと思います。 
仕事内容は、封筒作り。
 9時〜17時まで。
休憩は、お昼に1時間と15時にちょっと。
 平面になっている封筒の紙を、
筋に沿って折り、たたみ、のり付けし、
口を止める金具をつける。
のりが乾いたら、10個づつ束ねて終わり。
 報酬は封筒1つにつき、
なんとっ、5銭!!(2枚で1円ということです)

  その職場にきているのは、掃除会社にも
植木職人の会社にも通うのが難しい
かなり重度の精神疾患を煩っている大人たちでした。
お互いに共通の会話は全くなく、
それぞれが、自分の世界に完全に埋没しながら、
もくもくと一日中封筒をつくる、
13歳の初職場体験としては、
非常にシュールな仕事でした。

 2に続く

丁寧に時間をかけた贅沢な作品は、目に見えない時間を閉じ込めたもの。
それが飾られた場所の空気を本物にします♫

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イタリアで美術を学んだ画家と、楽しい学びの時間

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