震災のこと 11

前回の続き、、、
 
あれだけ大きな災害を体験すると、ある種のハイテンション
になる。
実家にいる間もずっと興奮状態が続いていた。

メチャ睡眠不足なのに、毎日夜明け前にバッ!!と目が覚めた。
鶏に生まれ変わったんじゃないかと思うくらい、不思議に
目が覚めた。
 
今までは、自分の事は自分でどうにかすべきなんだろうし、
人に必要以上には頼るべきでないという考えだった。 
でも、あの時期に、食物を届けてくれたり、
連絡をくれたり、声をかけてくれたり、
ちょっとした冗談で
笑わせてくれたり、何気なく手を貸してくれたり、、、、 
いろんな手助けが、どんなに有り難く、身にしみた事か。

 勝手に一人で生きているようで、実は色々助けてもらって
いるのだ。
私が気づいていないだけで、多分、今までも
そういう手助けに支えられていたのだ。
 人とのつながりみたいなものを強く意識した。 

絵を描く為にも人と少し距離をとりたがる
傾向があったのだが
(少し籠るくらいが制作に最適) 
急に人と会いたくなったり、話したくなったりした。 

一気にヒトとの距離が縮まるというか、愛おしさを
覚えたというか。
 と同時に、「ジンセイいつ何が起きるかわからない」
今「ある」ことも
明日はもう「ない」かもしれない。 

私が、今、ココに存在していられるという奇跡、
幸福、チャンス?を漠然と享受するのが勿体ない!
 そんな気分だったのだ。 
自分の中から湧き上がってくる衝動に従って、
朝から晩まで、
おちびを担いでいろんな人とお会いし、
沢山話した。 

振り返ると、よくあんな体力あったな〜っ〜て
自分で驚くくらい、アチコチへ移動した。

 思い立って近代美術館の「岡本太郎展」や東京都
現代美術館の「田窪恭治展」にも足を伸ばす。
 思いのほか、来館者は多かった。
 美術の空気に触れるのは、やっぱり嬉しい。 
タイミングさえ良ければ、美術館も乳児連れで結構
ゆっくりできる。

 そうこうするうち、あっという間に4月に入り、
保育園や絵画教室から連絡が入りはじめる。
 延期になっていた入園や授業を始めるとのこと。
 原発の解決は望めそうになかったが、
そろそろライフラインも揃うだろう
(この時点でガスは
がまだ)
との予測から、また仙台に戻る事に決めた。

 高速バスのチケットがとれた日に合わせ、
また慌ただしく荷造りする。
 荷物を引き取りにきた業者さんは、引っ越しシーズンと
震災が重なりものすごい忙しさだとぼやく。
いろんな影響が、あちこちに出るんだなと思った。

 実家での滞在中、こちらでもいろんな人が心配して
くれて、
力になるにはどうすればいいかと聞かれた。
 遠くからわざわざお見舞いや食べ物、おむつを持って
私達に会いにきて下さった方もいた。
 自分が考えている以上に、周りの人は気遣ってくれて
いる、、、。
ちょっとしたやりとりでそれに気づいて
ハッとした事が何回かあった。
 少し気付けるくらいの余裕が生まれてきたのかも
知れないが
自分を取り巻く世界を、ちょっと愛おしく、
親しみを覚えるようになったのも確かだと思う。

丁寧に時間をかけた贅沢な作品は、目に見えない時間を閉じ込めたもの。
それが飾られた場所の空気を本物にします♫

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イタリアで美術を学んだ画家と、楽しい学びの時間

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