震災のこと 4

眠れない一夜があけて、自宅に戻る事にした。
 たまたま自宅に食料の買い置きがあるし、
なにせ、ここは寒すぎる。
 疲れの為か、周りでたくさん咳き込んでいる。
余震は恐いがとりあえずマンションに戻ろうと
決めた。

停電したままだったが、陽の光でだいぶ明るい。
 自宅に靴のまま踏み入れてギョッとなる。
 (ガラスの破片が散乱し、掃除機が使える様になるまでは
そのままではとても歩けなかった) 
キッチンは脚の踏み場がない程、物がひっくり返り、
ガラスが割れて、液体がこぼれ、
冷蔵庫のドアも引き出しも
全部空いたままで、食べ物が転がっていた。

 本棚はそのままだったが、中の本は全部飛び出して
床に山になってる。
 絵画用の巨大パネルは見事に倒れ、イーゼルとともに
討ち死に、、、といった感じで床に転がり。

 何から手をつけていいかわからないので、とりあえず
カセットコンロで朝食の準備をした。
 もしやの為に保管しておいた水がとても貴重だった。

 普段、当たり前の様に水や、お湯を使い、夜も明るいのが
当たり前。
「ライフライン=電気、水道、ガス」を
使えない生活は、想像できない。
 発展途上国を旅行したり、アウトドアで体験するくらいで、
しかもそれは
自分がそう言う場面を自ら選択する場合。
 あくまで非日常なのだが、11日以降はライフラインが
途絶えた生活が日常となった。 
(電気は13日の朝に、水道は16〜19日頃か、
ガスは4月12日に復旧する。)
 ふと、芥川龍之介の小説「羅生門」の夜の暗さは
こんな感じかな と思った。 
電気のない暗さ。
夜が急に長くなる。 
ライトで照らしても、部屋の四隅に深い闇が出来て
見慣れているはずの部屋を別の場所の様に感じた。

 おちびは、いつもと変わらずオッパイを飲み、
泣き、笑い、ウンチをする。
 ストーブが使えないので、外出着を着させて
長い一日を過ごす。
 電気と水道とガスのない生活。
 「つまり、これは江戸時代くらいの生活かな?」
私が聞くと
「そうかもしれないね。」
 ついに携帯の電源が落ちたパートナーも
静かにつぶやいた。





















丁寧に時間をかけた贅沢な作品は、目に見えない時間を閉じ込めたもの。
それが飾られた場所の空気を本物にします♫

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イタリアで美術を学んだ画家と、楽しい学びの時間

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