父が、やってくる 2

昨日のブログの続き

父は、何かに没頭してトコトン突き詰めるとか、
ひたすら研究する とかは得意だ。
が 反面、日常生活のごく当たり前の事が苦手である。
 苦手というか、全く関心がないのだ。
 日常生活の、ごく当たり前のことが、
からっきしダメなのである。
 私達姉妹に、「それは非常識だよ〜」と指摘されると、
 「ジンセーにおいて、重要な問題ではない!」

常にキッパリ言い切っていた。

 ある日、朝食を食べようと食卓に向かうと、
何やら、缶詰が机にある。
 シーチキンの缶詰が、
半分残ったまま置いてあった。
 食に関心の薄い父の事、
また缶詰で朝食を済ませたのかと思い、
何気なく缶を見たら、、
 今まで見た事もない位、
派手なシーチキンのラベルだった。
  

ン? 

 しげしげと見ると、ピンク色のラベルに
カワイイ猫の写真がついている。
 
??

 嫌な予感がして、ラベルの文字を読むと
 ”あなたの可愛い猫ちゃんに最適!
とっても美味しくなった◯◯” 
と書いてあった。 

そのころ、家で猫は飼っていなかったが、
明らかに半分食べた形跡がある。
 まさか父が?!

あわてて確認すると
「食べたよ。」
「え〜?あれ、キャットフードだよ〜!」
 すると父はうろたえるどころか 又例の
「ジンセーにおいて、たいして重要な事ではナイ!」
と きっぱり言い放った。

 キャットフードを置いてある棚は
人間用シーチキン売り場とは離れており

何十年も通い慣れたスーパーで
なぜ、今さら買ってしまったのか? 
ピンクのラベルに違和感を感じなかったのか? 
 味はどうだったのだろう? 
いろんな疑問がわきあがったが、
父は”ジンセーにおいて、どうでもいい事”を
追求されるのが
本当に面倒そうで、
それ以上答えは聞けなかった。 

その数年後、猫を飼う事になり、
キャットフードを見る度に、
 父の事件を思い出して
ニヤニヤしてしまうのだった。

丁寧に時間をかけた贅沢な作品は、目に見えない時間を閉じ込めたもの。
それが飾られた場所の空気を本物にします♫

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イタリアで美術を学んだ画家と、楽しい学びの時間

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